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黄門で斬る!
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それは何かの啓示だったのかも知れない。
久しぶりの休日に新宿の某ホビーショップに行くと、高橋源太郎さんのフィギュアが売っていた。「高橋元太郎」と言ってもピンと来ない人でも、水戸黄門の「うっかり八兵衛」と言えば分かってもらえるだろう。
「いろんなノガあるなぁ」と関心しながら帰宅、テレビをつけると「ご隠居ぉ〜」と件の高橋さんが息せき切って走って来た。
この「うっかり八兵衛」の癒し系キャラは秀逸だなぁ。関心しながら水戸黄門を見ていると、なかなかエキサイティング。ハリウッドムービー的要素がてんこ盛りナノダ。
「黄門スゲ〜」と興奮のピークを迎えようとした時に電話が鳴った。
「久しぶりです、お元気ですか」
実直な相方の声を聞いた途端に俺は「格さん水戸に行こう!」うっかりチャッカリ彼を旅に誘った。
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あまりに巨大だ牛久大仏・その掌で奈良の大仏踊る!?
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茨城といえば水戸黄門は勿論ダガ、映画「下妻物語」のヒットも記憶に新しい。
映画の中でインパクトが強かったノガ「牛久大仏」。
せっかくだから、と高速を降り見物に行くことにした。
道端に看板はあるが、一向に大仏は見えない。ギネスブック公認ったって大したコトないんじゃないの?
なんて思いながら或るコーナーを立ち上がると、「ドドォ〜ン」と巨大な大仏が姿を現した。
道端に迫る木々が視界を遮っていただけだったノダ。
大仏の足下には「ここから見上げると大迫力です」と親切(?)な看板。それに従って「デカイ」と驚愕しつつ身長120mの大仏を仰ぎ見ると「ん、どうかした?」
と大仏様が笑ったような気がした。
背後には入口があり、胎内へ入るコトが出来る。
靴を脱ぎ、独特の入胎演出(ご自身で体験して頂きたい)の後に入るソコは異世界感バツグン。
老人達のワンダーランドが展開されるノダ。
牛久大仏
住所:茨城県牛久市久野町2083
TEL029-889-2931
拝観料:800円(庭園+リスとウサギの小動物公園+大仏胎内を含むセット料金、12月〜3月は100円引き)
拝観時間は季節により異なるノデ要問い合わせ
無休
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元祖ラーメン好き・黄門様推奨・これを食わずにラーメンを語るな!
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大仏での異世界体験の後、俺達は水戸に到着。
今回の旅は俺が助さん、相方が格さんと役割分担をすることにしたが、助・格共に空腹。
ココは八兵衛モードで行こう、とやって来たのは金龍菜館。
ココは、日本で初めてラーメンを食べたと言われる光圀公のレシピを研究・再現した黄門ラーメンの店。今回の旅に外せない一品だ。
お客さんは地元民が多く、茨城弁独特のイントネーションが飛び交う。メニューも観光客だけに商売をしていないコトが分かる、結構ガッチリ食べられる定食が多いノダ。こういう店ならイケルかも。
黄門ラーメンこと水戸藩ラーメンを頼み待つコト暫し。
出て来たラーメンは、澄んだスープと整然とレイアウトされた具材が印象的。
金華ハムでダシを採るという贅沢なスープを口にした途端
「う!旨いじゃないか!」。
医食同源のコイツは文句無く必食。
金龍菜館
住所:茨城県水戸市城南3-8-29
TEL029-226-2500
営業時間:AM11:00〜PM11:00(オーダーストップ)
水戸藩らーめん924円、水戸藩餃子630円、他にもお手ごろ価格でボリューム満点の定食多数あり
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あっちコッチに黄門様・今なお黄門様増殖中!
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黄門ラーメンの後は水戸駅へ。
駅と周囲のビルを結ぶ渡り陸橋に黄門様一行の像があるノダ。
黄門様一行像は「この紋所が目に入らぬか〜」のシーンだが、何故か印籠が無い。
相方も「何だか締まりませんねぇ」と不満気。
何でだ? と二人で考えていると
「観光?」とオバちゃんが声をかけて来た。事情を話すと「他の黄門様が持ってるんじゃない」との答え……
「他の黄門様ぁ〜?」
オバちゃん情報によると、水戸市内には多数の光圀公の像があるらしい。情報をもとに点在する像を見て廻るが、行った先々で「あそこにも在るよ」「アソコにも」とキリがない。
あっちにも黄門、こっちにも黄門、こうもん、コーモン、黄門だらけナノダ。
最新作の南町3・4丁目商店街が共同で作った「おしゃべりパーク」の像に至っては、黄門様の顔立ちから音声学的に電子合成された声が出る精巧なものだった。
水戸黄門像
ざっと見渡しても、JR水戸駅北口立体歩道上、千波湖西岸、水戸市役所、水戸市民会館、徳川博物館、大工町交番前、黄門さんおしゃべりパークなど、多数の黄門像が点在する。
正確な数は把握すること叶わず
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エッ、この人も実在してたの!驚愕の事実に風車はカラカラ
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黄門像巡りで気になる話を聞いた。
光圀公が実在の人物なのは有名だが、助さん格さん、果ては風車の弥七までが実在したというノダ。そうと聞いたら即行動開始。
最初に訪れたのは格さんコト「安積澹泊(あさかたんぱく・覚兵衛)」の墓所「常磐共有墓地」。
「儒学の人」格さんは、大日本史の編纂はもとより彰考館の学長にまでなった人だ。墓も、質素倹約を良しとした彼の人柄を表したモノで、飾り気無し。今回格さん役の相方も、格さんバリの生真面目さで墓に手を合わせていた。
そして俺達は「風車の弥七」の墓を求めて山の中へ。関東地方では7年ぶりという3月の降雪がドッサリ残っていて、冷や汗をかきながらの走行。相方の泣きが入るが
「操作のすべてから急を抜けば問題ないヨ。フラッと来ても、今回のバイクならスグ足も着けるしさ」とアドバイス。
暫くすると相方も要領を憶えてきた。コツさえ分かってしまえば、普段味わえない雪道は楽しいノダ。
ノタノタ&ガハハを繰り返して、弥七コト「松之草村小兵衛」の墓に到着。
道から3m程登った斜面にある弥七の墓は、参拝者が供えた風車がカラカラと音をたてて回っている。隣には、奥さんの「お新さん」の墓が仲良く並んでいた。
格さんの墓(常磐共同墓地)
所在:茨城県水戸市松本町13-19
TEL029-224-0441(水戸観光協会)
無駄な出費に苦しむ民のため、光圀公が作った共同墓地。藤田東湖など著名人の墓も多いが、他の墓参者の迷惑にならないようにしたい。
風車の弥七・霞のお新の墓
所在:茨城県那珂郡緒川村大字松之草
TEL0295-56-2111(緒川村役場)
余談だが、弥七が使う風車は、使った分だけ子分である八兵衛が作っていたらしい。「水戸黄門」第二部の18話でソノ場面があるノダ。
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助さんが女好きだなんて誰が決めたんだ!
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格さん、弥七と来て、次は助さん「佐々介三郎宗淳(むねきよ)」だ。
ドラマ水戸黄門では少々女好きの色男、普段は実直な格さんに行動を押さえられる的な表現をされる助さんだが、実際の助さんは格さんの40歳も年上。
しかも彼は大日本史編纂のために諸国を行脚して資料を集めて廻ったノダ。そんな彼の行為が、ドラマ水戸黄門のヒントになっているのかも知れない。
一応、今回の旅で助さん役は俺なのダガ、いい加減な自分と比較すると少々荷が重い級の凄い人ナノダ。
小さな木製橋を渡ると正宗寺の山門が見える。
ココも地味な寺で、観光地然とはしていない。
小さな案内に従って境内から左の小道を行くと、ひっそりとそれは在った。
格さんの墓よりも小ぶり、ドラマとは真逆の質素な墓石に、静かに手を合わせた。
真面目な助さんは、死してなお光圀公が晩年を過ごした西山荘を見守っているノダ。
助さんの墓(正宗寺)
所在:茨城県常陸太田市増井町1514
TEL0294-72-3111(常陸太田市役所商工観光課)
正宗寺へのアプローチ、木製橋は渡るとゴトゴトと懐かしい音がして風情がある。佐々介三郎の墓碑の撰文は格さんによるモノだ。二人の友情に感涙。
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ご隠居ぉ〜、ご隠居ぉ〜!しまった、寄り道しすぎたかっ!
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「今回の旅は何だかアカデミックですねぇ」と相方。
「まぁタマにはイイんじゃない」と、光圀公の隠居所「西山荘」に向かう。
流石にココは観光地的な土産物店がある。
「ではご隠居のもとに参りますか」と言う相方の背後に「粽(ちまき)」の文字。
助さんが大日本史編纂の旅で、光圀公に越後土産として献上して以来の名物だそうだ。
土産物店で注文しておくと、西山荘から帰って来る頃に出来たてを頂ける。
粽を頼み「いざ、ご隠居のもとへ」
西山荘マデは整備された庭園が広がっているが、ソコには助さんの住居跡があると言う(すっかり助さん贔屓になってる俺)。
「一応行こう」と相方に告げ、遊歩道をズンズン行くと竹林に出た。
「ココに助さんがいたのかぁ」と腰を下ろし暫し往事を偲ぶ。竹が風にサラサラと鳴り心地いい。
落ち着ききっている俺に「そろそろ行きましょう」と相方が促す。
「そうだ、ご隠居ご隠居っと」
軌道修正、西山荘へ向かうが「10分間の心のぜいたく」の看板に「抹茶飲もう」と、またも寄り道。
茶店・晏如庵には立札席と茶室があるが、他客が居ないコトをこれ幸いと茶室に上げてもらった。
背筋をピンと伸ばし茶席らしい体裁を整えていた俺達だったが、係の人が退席した途端に緊張の糸が切れた。
「いただきますか」、「そうですね」、「カンパ〜イ」何とも無作法。しかし茶の楽しみ方は人それぞれ。これでイイノダ。
お茶も堪能して、今度こそ西山荘。
イヤ〜寄り道したねぇ等と言いつつ入り口に到着すると、ガ〜ン!休荘の文字が。しまった!
寄り道し過ぎて、ご隠居どこかに行ってしまったヨ(トホホ)。
西山荘
所在:茨城県常陸太田市新宿町590
TEL0294-72-1538
受付時間:AM9:00〜PM4:30
休荘日:月・火曜日
見学料金:500円
敷地内にある茶室・晏如庵の料金は、立礼席500円(抹茶・和菓子付き)也
閉園間近の江戸の町に木馬はガラガラと駆ける
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閉園間際の江戸のまちに木馬はガラガラと駆ける
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帰路に就きながら、何か物足りなさを感じた俺は、以前から気になっていた「ワープステーション江戸」に向かった。
到着したソコは、想像していたより随分立派な施設で、大河ドラマ新撰組のロケも行われたらしい。
町家の何軒かには、江戸妖怪館(妖怪だらけ、水木しげるが妖怪を語る)やエレキ樽探検館(平賀源内作の潜水艇に乗って、という設定の探検ムービングライド)なんていうアトラクションもある。
陽も傾き閉園時間が迫る。お客さんがほぼ居なくなったのを確認して「相方、あれで競争だ」と子供用に用意された木馬に跨がる。この木馬、子供用と思ってナメてはイケナイ。足に取り付けられた車輪のおかげで、大人が扱えば結構スピードが乗るノダ。
三船敏郎と仲代達矢が日本刀と拳銃で決闘し始めそうな黄昏の町家の間を、俺達は木馬で疾走する。
町家ストレートを駆け抜け、大店コーナに差し掛かろうとした時、俺の乗る木馬のイン側後ろ足が浮いた「しまった!」そう思った時には既に遅かった「ズザ〜」と見事に転倒。
「大丈夫ですか?」と相方が、俺の上に乗っかっている木馬をどけてくれた。
その時「もう閉園ですから出てくださいね」と、町娘から諭すように告げられてしまった。
ワープステーション江戸
所在:茨城県筑波郡伊奈町大字南太田1176
TEL0297-47-6000
営業時間:AM9:30〜PM5:00(11〜3月の期間はPM4:00マデ)
入園料:1400円
俺達が入場する時に黄門様とニヤミスしたのだが見失ってしまった。
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今回の日本一は?「黄門のスケールは巨大」
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閉園と言われたが、係の人に無理を言って、黄門様のお供「助さん格さん」のコスプレをしてみた。
さっきのレースの敗者たる俺は、相方の乗る木馬を引いて行く。
園内の「黄門様の薬草小径」を歩きながら、今回の日本一を考えた。
ドラマと実際は、随分と違う顔を見せるリアル水戸黄門。しかも、主要登場人物にはモデルとなった人が居たのには驚かされた。
うっかり八兵衛フィギュアから始まった今回の旅は、出発点から考えると随分まっとうな形の旅となったのが少し可笑しい。しかし、旅は生き物のように形を変えて行くものナノダ。すべてが決まっているのは旅行であって旅ではない。
今回の旅のように、テーマの水戸黄門だけで後は行き当たりばったりに行くと、思いもよらない物事に出会えて面白いノダ。
「!」そうか、こんな旅を始めるきっかけを作ってくれた「うっかり八兵衛フィギュア」こそが今回の日本一だ!
ガラガラと相方格さんの乗る木馬を引きながら歩いていると「お腹減りましたねぇ」と相方。
「そう言えば昼飯食うの忘れてた」と着物を着替え外に出た。
「ねえ、どっかイイ店知ってる?」、「この辺りだと牛久沼も近いし、ウナギですかねぇ」と、格さんだった筈の彼は「うっかり八兵衛」化してガイドする。
当然、俺の胃袋も「すっかり八兵衛」化していたのは言うマデもない。
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茨城と言うと山側か海側のどっちか?そんな感覚は捨てて、縦横無尽に楽しもう!
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常磐道を基本に、谷田部ICからワープステーション江戸。
つくば牛久ICからR408で大仏。
黄門像と水戸藩ラーメン、格さんの墓は水戸ICからR50で市街地へ。
西山荘と助さんの墓は那珂ICからR349、助さんの墓は案内が少ないノデ、正宗寺の表示を見落とさないようにするのが肝心。
西山荘からさらに北上してR293へ進めば、弥七の墓は意外と分かりやすい。
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