リヤブレーキを利用して曲がるテクニックというのは難しそうに感じられるかもしれませんが、じつは非常にシンプルなもの。曲がる手前でリヤブレーキのペダルをチョンと踏んで、ブレーキ効果を後輪に与えるだけなのです(写真1)。後輪が後ろに引っ張られるように感じたらリヤブレーキをリリースしながらバンクすると、これをきっかけにバイクがカクッと曲がりはじめます(写真2)。
このようにリヤブレーキを利用して後輪に減速のグリップを与えると、じつは“マイナスのトラクション”がかかります。これは加速して後輪にトラクションをかけたときにバイクの進路が安定するのと同様の効果を得られます。この減速のトラクション効果で一瞬バイクが安定した直後にリーンするので、車体の傾きに促されて前輪がイン側に鋭くセルフステアして、バンクと同時に強く曲がることができるのです。これは通常のコーナリングアプローチで、リーンの直前にブレーキを使って一瞬車体の動きを止める「ストップモーション」と同じこと。つまりリーンのときに余計な挙動を与えなければ、車体がバンクしていく動きだけがきっかけとなって前輪がステアしやすくなるのです。
このリヤブレーキを利用したテクニックは、フロントブレーキと同様に、れっきとした向き変えのきっかけのひとつ。リーンのときの向き変えが「イメージはできてもなかなか実感としてつかめない」というライダーには、いいきっかけになるはずです。
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