【ユーズド加工デニムができるまで】 ジーンズ事情が変わってきました。ヴィンテージブームの頃、ジーンズはリジッド(生)の状態を穿き込んで色落ちを楽しむのが主流でした。それが最近は、初めからから美しい色落ちを楽しめる“ユーズドタイプ”モデルが人気です。穿き込まなくても、穿き込んだ状態を作るにはどのよう過程があるのでしょうか。
まず初めに「ストーンウォッシュ加工」でジーンズの色を全体的に薄くします。ストーンウォッシュ加工はその名の通り、石とともに洗うことで色を落とす加工のこと。石の種類は無数にあり、各モデルによって使い分けられています。大容量の専用洗濯機を回す時間や入れる石の量などには微妙な調節が必要で、各メーカーの指示によるものと、職人の勘で管理されています。ストーンウォッシュを経たジーンズは、ポケットなどに入り込んだ石をしっかり取り除いて乾燥機にかけられます。 (写真:こんなに大きな洗濯機で洗います。)
次はジーンズのモモ付近に白く色褪せた部分をつくる「サンドブラスト」。ホースを通して砂(サンド)を吹きつけ、その摩擦によって色を落とします。吹き出し口とジーンズの距離、吹き付ける時間などを調整するのが職人の技。ここで色の落ち具合を調節します。 (写真:手間隙かかってできています!)
ジーンズを穿き込んだときに表れる股付近の“ヒゲ”。ジーンズの下に特殊な道具を仕込み、上からデニム表面をシェービングします。アッという間にヒゲが浮き出てきますが、ユーズド加工の中で最も難しい作業です。しかし、これこそが色落ちの美しさを判断する基準になるのです。 (写真:穿き込みを再現するのが加工の中で最も難しい。) ユーズド加工には職人の繊細な技術が不可欠です。このように手間暇かけて作られるユーズドタイプジーンズは、ひとつとして同じものがない逸品なのです。