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趣味side/北欧デザインと共に暮らす

Vol.039/ヤコブセンチェアの系譜【成型合板・セブンチェア・歴史】

アルネ・ヤコブセンが1955年に発表した20世紀を代表する椅子として広く知られているセブンチェア。発売から半世紀以上経った今でも、その人気は衰えることを知りません。非常にシンプルなカタチですが、座ったときの体のラインに沿う背もたれ、最大12脚までスタッキングできる収納性など、しなやかな木の曲線がつくり出す独特のフォルムにはわけがあるのです。一方でヤコブセンが手がけた椅子のなかには、セブンチェアと同様に成型合板でつくられたものが多くあります。今回は年代を追ってヤコブセンチェアを見ていきましょう。

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■1952年〜1955年 アントチェア・Tチェア・タンチェア

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ヤコブセンが50歳であるこの年に手がけたのがアントチェア(=写真左)。蟻のようなカタチをしていることからこの名前がつきました。日本ではアリンコチェアとも呼ばれています。アントチェアはノボ製薬会社の社員食堂用に200脚がつくられ、スタッキング機能やスチール製の脚など、当時としては画期的なデザインでした。背面と座面が一体になった成型合板の椅子は世界初だったのも特徴です。歴史的なアントチェアの発表から3年後に発表されたのがセブンチェア。アントチェアよりも背面と座面をゆったりさせることで、世紀の大ベストセラーとなりました。しかしここで紹介したいのは、同年に発表された異なるシルエットの椅子です。それがTチェア(=写真中)とタンチェア(=写真右)。




■1957年〜1970年 グランプリチェア・エイトチェア・シーガルチェア

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グランプリチェア(=写真左)は、1957年のミラノトリエンナーレでグランプリを受賞したことから名前がつきました。特徴はYの字をした背面ですが、最大の特徴は脚。ヤコブセンの成型合板を使った椅子のなかでは唯一、木製の脚が採用されています。建築家でもあるヤコブセンは同年にコペンハーゲンにあるSASロイヤルホテルの設計を手がけており、ホテルのためにデザインしたスワンチェアはグランプリチェアと同い年です。 ヤコブセンが67歳のとき、1969年に発表されたのがエイトチェア(=写真中)。背もたれのくびれや立体的なカーブが美しい椅子です。しかし製造コストが折り合わず、製造中止となってしまいました。晩年のヤコブセンは自らのデザインの可能性を追求するように3次元の作品をつくることが多く、プロトタイプで終わることも多かったのが特徴です。

ヤコブセンは1971年に永眠しましたが、その1年前に発表されたのがシーガルチェア(=写真右)です。スワンチェアと同様、ヤコブセン自身が手がけたデンマーク国立銀行のためにデザインされました。優美なアームの曲線からシーガル(=かもめ)の名前がつけられています。



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