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趣味side/北欧デザインと共に暮らす

Vol.028/ケアホルムのスチール椅子【無駄のないシンプリシティとは?】

北欧家具というと木を使った椅子、というイメージがあるかもしれません。今回取り上げるポール・ケアホルム(以下ケアホルム)は、スチール(金属)を使った名作椅子をデザインしたデンマーク生まれのデザイナー。当時ハンス・J・ウェグナーやフィン・ユールなどが木を使った北欧椅子を生み出していた時期にあって、独自の世界を表現していたのです。ケアホルムがデザインした椅子のなかからいくつか紹介します。


北欧デザインと共に暮らす ■バルセロナチェアをリデザインした「PK-22」

ケアホルムがデザインした椅子の代表作である「PK-22」。彼はミース・ファン・デル・ローエ(ドイツの建築家)に多大な影響を受けたことで有名ですが、この作品もミースのバルセロナチェアがベースとなっており、それをさらにシンプルに研ぎ澄ませたものに仕上がっています。座面にはレザー、籐、キャンバス地のバリエーションがあり、スチール製の脚は彼の作品を代表するデザインのひとつ。写真は座面がレザーになっていますが、すっきりとしたフォルムなので部屋に置いても重い印象になりません。


北欧デザインと共に暮らす ■豊かなクッション性を実現した「PK-20」

「PK-20」はカンチレバー(片持ちの構造)を使った椅子で、この作品もケアホルムの名作に数えられる一脚。豊かなクッション性を生み出すカンチレバー構造を視覚的にも強調するため、脚のアール部分からあえて座面をs浮かせるという複雑な構造になっています。現在も手に入るフリッツ・ハンセン社制作の現行品です。


北欧デザインと共に暮らす ■麻のロープが涼しげな「PK-25」

「PK-25」は1951年にデザインされたラウンジチェア。前衛的なスチールのフレームにあえて原始的な素材である麻のロープを通してテンションをかけ、背と座面に使っています。ストライプのような背もたれは部屋をモダンな印象に変えるデザインです。


スチールを採用し、無駄のないシャープなフォルムを実現したポール・ケアホルム作品。まさに究極のシンプリシティを体現した椅子だといえます。現在でも生産され続けているほど人気を集めているのは、時を経ても色褪せない存在感があるからこそです。


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