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趣味side/北欧デザインと共に暮らす

Vol.020/収納上手な「ヴァレット・チェア」【ウェグナー作、3本脚の機能美】

ハンス・J・ウェグナー(以下ウェグナー)の作品といえば以前も紹介した「Yチェア」が有名ですが、ユニークな形状をしたこの椅子も人気の高い一脚。通常は4本ある脚を1本減らすことで、より特徴のある美しい椅子になることを証明したのがこの「ヴァレット・チェア」です。

この椅子はウェグナーがデンマーク国王のためにデザインしたもの。背の中央は薄いローズウッドの板をはさみ込んだ寄木になっており、この意匠は強度を増す役割を果たしているだけでなく、デザイン上でのアクセントとして、見る人に強烈な印象を残します。


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ヴァレット・チェアの充実した機能


北欧デザインと共に暮らす

この椅子は、身の周りの片付けが一脚でできることから「ヴァレット(従者)チェア」と名付けられました。そのほか「バチェラーズ(独身者)チェア」と呼ばれることもあります。使い方としてはまず上着を背にかけ(写真左)、座面の後ろにあるハンドルをつかみ前方に開きます(写真左中央)。次にハンドルにズボンをかけ(写真右中央)、ポケットの中身は座の底にある収納スペースに片付けます(写真右)。

「ヴァレット・チェア」は、3本の脚をした珍しい椅子ですが、その機能は収納までも兼ね備えており、無駄のないデザインです。その魅力は見た目の面白さだけでなく、こういったところにもあるといえます。



3本脚の椅子はヴァレット・チェアだけじゃない


○ハートチェア
ウェグナーは3本脚の椅子を多くデザインしましたが、その原型となっているのが1953年に発表されたこの椅子。上方から見たときの座面の形がハート型をしているのがネーミングの由来です。

○PP-51/3 Vチェア
Yチェアの影響を強く受けているこの椅子は、Yチェア(1950)から遅れること約40年後の作品。背板がVになっていることからVチェアと呼ばれています。そのほかの作りはほぼハートチェアと同様です。

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このようにウェグナーは3本脚の椅子も多く発表してきました。一見4本脚の方が安定して見えますが、丸石を敷いただけのでこぼこした床が多かった発表当時は、偏りのない3本脚の方が活躍していたようです。座りやすさという機能性を追求したウェグナーらしい作品の表れといえるでしょう。

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