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Vol.027/万年筆の吸入方式Part.1【携帯性に優れるカートリッジ式】
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万年筆の分類方法にはいろいろありますが、購入するときに大きな目安となるのがインクの吸入方式による分類です。万年筆の長い歴史の中で、さまざまな手法、メカニズムが考案されてきました。現在主流となっているのは3つの方式、「カートリッジ式」、「両用式」、「吸入式」です。今回はカートリッジ式についてじっくり紹介しましょう。
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インク交換が簡単で携帯に便利
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カートリッジ式は1950年代に日本で開発された方式で、インクの吸入機構が組みづらい小型の万年筆で多く採用されています。また大多数を占める「両用式」では、カートリッジと、コンバーターと呼ばれるほぼ同じサイズをした吸入機構をもったインク筒を兼用(=両用)します。カートリッジはプラスチック製の小型なインク筒で、主軸に差し込むだけでインクの吸入や交換を簡単に行うことができる便利なもの。携帯性にも優れているので、予備のインクを持ち歩くのにも最適です。使用前は密封してあり、空気に触れることもほとんどなく、保存性にも優れています。しかし完全な密封ではないので、ボトルに入ったインクと同じように購入してから1〜2年を目安に使い切るのがよいようです。
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カートリッジは、原則として互換性はありません。でも主要なブランドでは俗に“ヨーロピアンスタンダード”などと呼ばれる、ほぼ同じ形とサイズのカートリッジが使われています。このサイズで多彩な交換インクも発売されています。ユーザーの責任で使うことが前提となりますが、カートリッジ専用万年筆でもメーカーの枠を超えたインク選びが楽しめます。また、違うブランドの同じ形のカートリッジを使うユーザーも少なくないようですが、その場合はメーカーの保証範囲外となるので注意しましょう。
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ボトルインクに比べるとコスト高
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簡単、便利でいいことづくめのように思えるカートリッジ式ですが、もちろん短所もあります。それはなんといっても、インクのコスト。一般的にボトルインクと比べて3〜5倍のコスト高となります。また、交換が簡単な反面、手入れに手間がかかることも覚えておきましょう。吸入機構を持たないカートリッジ専用の万年筆は、水の出し入れによる洗浄法が使えません。内部を洗浄する際は、水かぬるま湯に最短でも2〜3日入れっ放しにして、中に残っているインクが流れ出てくるのをじっくり待っているしかありません。すぐに別の色のカートリッジに差しかえたい、というせっかちな方は「趣味の文具箱vol.8」117ページにある方法などを参考にしてみてください。
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次回は、万年筆の醍醐味が味わえる吸入式をご紹介します。
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