見るからに洗練された戦闘的なフォルム。ドカティ1098は、多くのライダーから熱い注目を浴びているスポーツバイクです。そのフォルムからはビギナーを寄せ付けないエキスパート向けの匂いが漂っています。たとえルックスに惹かれても、そのパフォーマンスの高さを知って尻込みしてしまう人は多いのではないでしょうか。
しかし、ドカティ1098はビギナーにも乗れるのです! 洗練度を高めたエンジンは低回転域から十分に扱いやすく、街乗りでもギクシャクしません。さらに、カタログではシート位置が高いように見えますが、実際はタンクの後端が絞り込まれているおかげで、足着きの悪さはさほど感じられません。
そして何よりも大切なのは、妥協せず、欲しいと思ったバイクに乗りたいという気持ちを大切にすることです。ちょっとした扱い方のコツを覚えれば、スーパースポーツバイクも怖くありません! まずは乗りたいという気持ち、それがあれば技量は後からついてきます。
1098のように軽量なスポーツバイクは、スリムだから取り回しも楽チン……、と舐めてかかるのは禁物です。車体が自分の立ち位置からちょっとでも反対側へ傾くと、車体は細いほど高く感じるために、バイクごと向こう側へ倒れてしまいそうな不安に陥りがち。 自分の側へ車体を傾け、腰や身体全体でホールドすること。すると腕で押さなくても、腰に体重を乗せながら待てば、車体は自然と前進します。軽くてスリムだからと侮らず、車体を動かすときはこの基本に従って動かしましょう。
バックをさせるときは、腰で支えられないので両手の位置が大切です。右手は高い位置にあるシートカウルに置き、下半身をバイクから離して立ちます。左足が軸足の人は右足を上げて、体重を右手に載せて動くのを待ちます。 ここで注意したいのは、腕で押さないことです。腕の力で押すと車体が左右にぐらつきやすく、安定してバックさせることができません。また左手はハンドルに添え、決して蛇角を与えないこと。「右手に体重をかけるだけの力」で車体を動かす、それがスムーズにバックさせるコツなのです。
高速道路のサービスエリアなどで駐車するとき、小さな段差で動けなくなる経験は誰にでもあるでしょう。そんなときは、力づくでバックさせるのではなく、先ほど説明した自分の体重を利用する動かし方が有効です。そのための練習台としてぴったりなのが、「ペットボトルの蓋」。後輪の後ろに蓋を置き、これを乗り越える練習をしておけば、いざというときスムーズに段差をクリアすることができます。
次回は、ドカティ1098の正確な跨がり方を紹介します。