山道では、カーブの内側が山肌だったり、先が見通せないケースがよくあります。カーブの先が思いのほかキツく曲がっていて、ヒヤッとする経験をしたライダーも多いでしょう。今回は、急なキツいカーブでも、慌てずに曲がりきるテクニックを紹介します。
バイクが曲がるためには、どういう状態になっていなければいけないかを説明します。前輪と後輪の軌跡が“同心円”であること、つまり旋回する軌跡の中心点が同じになっていなければならないのです。その状態で車体が傾くことで、ようやく曲がれるのです。
【1】 まず始めに、コーナーの先がきつくなっていると判断したら、すぐフロントブレーキに指をかけます。舐める程度に軽くふれると、前輪にバイクを起こす反力が生まれ、車体が少し起き上がります。バンクしているので、ブレーキを強くかけるのは危険です。あくまで車体を起こすキッカケを生むために、軽く触れる程度にしましょう。
【2】 ここで、前輪が車体を起こそうとする反力に、身を任せるのがコツです。車体が起きてバンク角が浅くなれば、フロントブレーキをさらに強くかけられるようになります。強めたフロントブレーキで、車体を起こそうとする反力はさらに強まる……、その関係を利用してフロントブレーキを徐々に強め、素早くスピードを落としましょう。
【3】 バイクが起きた後は、ラインを直線的に取りながらアウト側へ寄っていき、リーンし直す体勢をつくります。そして、通常と同じ要領で向きを変えましょう。わずかのフロントブレーキで向きを変えられそうなときは、ブレーキを放すだけで、バイクはまた元通りに傾いてスムーズに曲がることができます。
全体の流れの中で、ハンドルをホールドする両腕から力を抜いて、車体が起きようとする力に身を任せるのがポイントです。フロントブレーキの感覚を試すために、まずは浅くバンクした状態で引いて練習してみましょう。