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Vol.28・文具 - 「万年筆」
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万年筆の限定モデルが世界的なブームだ。基本的に少量生産しかされない限定モデルは随所にこだわったものが多く、中高年層を中心によく売れている。
限定モデルはコンセプト、デザイン、仕様が定番ものとは異なる特別なペン。過去に活躍した作家や実業家のコンセプトモデルなどもあって、是が非でも欲しいという人も少なくない。
最も多いタイプは特別な装飾を施したもの。例えば、定番ものならキャップや軸の部分はメッキ処理や樹脂製だが、限定モデルでは金属の削りだしでつくったりする。金属の表情や質感をしっかり感じられるのでプレミアム感は高い。ソリッドゴールドにダイヤを組み合わせたモデルで200万円をこえるモデルもある。マンモスの牙や琥珀、さらには数億年前の化石など希少素材でつくったものもあり、なんとも男のロマンをくすぐってくれる。
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ペン先にこだわるのがこだわりの証
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また、装飾など素材で主張するよりも、万年筆本来の書き味にこだわりたい人もいる。漢字を含む日本語は太字より細字向きの書体だが、細字用のペン先は往々にして紙にひっかかりやすい。滑らかな書き味を実現させるためにはペン先を研ぐ熟練した職人の手が必要なのだ。するとどうしても少量生産しかできず、限定ものにならざるをえない。
滑らかに書ける一本があると手書きの機会が待ち遠しくなる。筆圧を加えずにペンの重みだけで文字が書ける快適さや、トメ、ハネなどを的確に表現できる筆のような柔らかさは万年筆だからこそ味わえる書き味だ。長く使い続けると書き手のクセに馴染んで使いやすくもなるので、ペンを熟成させる楽しみを味わえる。
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弊サイトではさまざまな限定モデルを紹介している。実用派モデルとして名高いセーラー万年筆の「プロフェッショナルギアスリム」をベースにした「趣味の文具箱限定ブルー」や「ラミー ステュディオ 限定カラー パールホワイト」などが人気だ。また、究極の“極細”にこだわるなら、セーラー万年筆の「細美研ぎ万年筆」だろう。ペン職人・長原幸夫氏によって創りだされた、超極細ペン先の万年筆は、先端を幅0.1mm以下、という極限の細さまで研ぎ込んだもの。その書き味はクセになることうけあいだ。
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(エイ出版社「趣味の文具箱」編集長・清水茂樹)
『夕刊フジ』2007年3月7日号掲載(※一部現在の内容に修正)
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