男の道楽倶楽部

Vol.25・アメカジ「大人の新カジュアルファッション」

Vol.25・アメカジ「大人の新カジュアルファッション」 エイ出版社『ライトニング』では、あまり流行は意識していない。世の中の大きな流れを見つつも、そのなかでどうやれば自分なりのスタイルを形成できるか…それが男のファッションの醍醐味だからである。
キーワードは「スタンダード」。この春に買ったばかりなのに来春には恥ずかしくて着られなくなる服よりも、ずっと愛着を持てて、20年後には息子に譲ってあげたいと思える服のほうが、買い物にもロマンが生まれる。長く使い続けるには、耐久性があって、飽きのこないデザインで、メンテナンスが可能でなければならない。その条件を満たせるものこそが「スタンダード」だ。

もうひとつ付け加えるなら、経年変化を楽しめることも大切だ。使い込んで味が出るものには愛着が持てる。そして、そんなスタンダードアイテムには決まって薀蓄(うんちく)がある。誰が作って、どんな素材で、どんな人たちが愛用して…といった具合。その薀蓄が多ければ多いほど物欲を刺激されるのが男の性(さが)である。
先日、国際空港のターンテーブルで10年使いこんだ大型のスーツケースに手をかけたとき、後ろの方から「リモワですか。いい味が出ていますね」と見知らぬ中年男性に声をかけられた。「ずっとコレばかりなんです」とこたえたが、実際に私はスーツケースのほかにもリモワのアタッシェケースを大小2つ所有している。まさにスタンダードの条件を満たしているリモワのプロダクツは、ドイツが生んだ名品で、私の大好物である。

ミルスペックの魅力を気軽に遊ぶ

最近の私的ヒットはミリタリー素材を使ったバッグ。現在、米軍が装備品に採用している部材を用いて、ビジネスユースにも使えるバッグを作っているブランドがある。
ミリタリースペックのパーツしか使わず、アメリカの軍需工場で生産まで行っているその日本ブランドは「ブリーフィング」。防弾チョッキにも使われているバリスティック・ナイロンなど、ミルスペック(米軍規格)に準じた生地を駆使し、さまざまなタイプのバッグを作る「バリスティックス」は、質実剛健さに遊び心を加えたデザインが多い。

Vol.25・アメカジ「大人の新カジュアルファッション」

Vol.25・アメカジ「大人の新カジュアルファッション」 ショップは別注品販売などで小回りが利く一方、少量生産が基本で流通量が少ないという点が男心をそそる。弊サイトでも別注品をリリースしているが、初回のショルダーバッグは100点が即日完売となるほどの人気だった。現在は携帯灰皿や100点限定の別注ヘルメットバッグなどを取り扱っている。

(エイ出版社「ライトニング」編集長・小池彰吾)

『夕刊フジ』2007年3月14日号掲載(※一部現在の内容に修正)


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