シェア ザ トレイル



シェア ザ トレイル/JMA(日本マウンテンバイク協会)に聞くSHARE THE TRAIL

MTBの生まれ故郷・アメリカでも浸透に時間がかかったルール

バイシクルクラブ
(以下BC)
現在の日本のMTBシーンでは、走る場所=トレイル≠フ問題が大きくなってきています。つまり、そもそも走る場所がない、あるけど他人の土地であるために自由に走れない、ルール作りが確立していないからハイカーや地元の人とのトラブルが起こっている……などです。日本のマウンテンバイカーを束ねる存在であるJMAとして、現在行っていることを教えてください。

右図がJMAのHPで見ることができる、MTBフィールドコード。まさにシェア・ザ・トレイル のためのルールだが、まだ見たことのないマウンテンバイカーも多いのではないだろうか?
MTB Field Code 楽しく安全に乗ろう、マウンテンバイク・ルール

JMA高橋氏
(以下J)
国際マウンテンバイク協会(通称IMBA)が掲げるトレイルのルールをベースに、当時ライダーとして活躍していた和田肇くん(現The Trail Store店主。MTB黎明期から活躍)と一緒に、ルールを考えた。それが下のMTB Field Codeたのしいやまみち=B出来上がった当時、各メーカーに協力して頂き、たのしいやまみち≠ボトルに印刷して広めたり、ステッカーを配ったり……といった活動をしていました。昔からMTBに携わっていた人たちは知っている標語だと思いますが、今のライダーは知らないかもしれませんね。


媒体、団体のワクを越えてルールを浸透させたい……

J トレイルの問題は、日本にMTBが入ってきたころからあった問題です。MTBが誕生したアメリカでも色んな問題が勃発しました。トレイルでのトラブルがもとで走行禁止になった場所もありました。そこで、アメリカでは各地にMTBクラブが誕生し、トレイルの整備や走れるようにするための交渉を行うようになった。とは言え、山の管理者にとって彼らはただのバイク乗りですから、彼らはIMBAの後ろ盾を使い、「私たちはIMBAの要請でやってきた者で、怪しい者ではありません。トレイルを使うすべての人にとってためになるトレイルの整備≠烽キるし、マウンテンバイカーにルールを徹底させ、トレイルへ来たライダーのために看板も作って立てる。だから承認してくれ」というようなことを頼んでいったようです。
さらに、IMBAはトレイルのルールを掲げ、3つのチームが各地をまわり、「トレイルビルディングスクール」と呼ばれる講義(トレイルの整備のしかた等)を開いている。「トレイルをこう作れば、自然を荒らしませんよ」といったことを、各地のMTBクラブなどに教えているんです。

BC では、日本の活動内容は?

J かつて、MTBインストラクターを核とした、全国のトレイルをパトロールするMTBパトロール隊≠作りました。トレイルで出会ったライダーにルールなどをいきなり話し始めたら「なんだ? コイツは」なんて思われるでしょうから、JMA公認として行いたかったのです。だからジャージを作り、IMBAの承認も得た上で、ジャージに同団体のパッチを貼り、オフィシャルな者としてトレイルでのルール徹底を図ろうとしたんです。しかし、人手の問題もあって効果的な活動はあまりできませんでした……。

BC 末端までルールを行き渡らせるには、地元MTBクラブ等にも協力を得ることが重要なんでしょうね。J:そうです。それからは「MTBに携わる子供のうちからトレイル作りを経験させたり、ルールを教えたりすることが大事」と考え、現在はキッズイベントに注力しています。

J そうです。それからは「MTBに携わる子供のうちからトレイル作りを経験させたり、ルールを教えたりすることが大事」と考え、現在はキッズイベントに注力しています。

BC なるほど。昨年末にMTBガイドミーティング(2007年12月号参照)も開催されました。彼らMTBガイドとキッズMTBライダーたちの両端から、シェア・ザ・トレイルの精神を浸透させ、ゆくゆくはMTB先進国のようなルール作りが徹底されることを望んでいます。ライダーの誰もが「安心してトレイルを走れる時代」を望んでいるはずですから……。



JMAが作った MTBパトロール隊ジャージとIMBA(International Mountain Bike Association)のシェア・ザ・トレイル普及活動 写真上:これが当時、“MTBパトロール隊”向けに作られたジャージ。前・後面にIMBA公認であることを示すロゴパッチ、袖部分には“JMA公認MTBインストラクター”であることを示すロゴパッチが配される。背中には先ほど紹介したMTB Field Code“たのしいやまみち”も見える。残念ながら現在まで続く活動とはならなかった。

写真下:左は、アウトドアブランド“REI”の支持を得てIMBAが作っているシェア・ザ・トレイルのルールを示す立て看板。右はトレイルの整備の仕方、自然を壊さないコースの作り方等も掲載されている「トレイルライダー必読」の2冊。日本語版がないのが非常に残念! 
ともに、IMBAのHPで購入することが可能。


日本マウンテンバイク協会
http://www.japan-mtb.org

IMBA
(International Mountain Bike Association)
http://www.imba.com



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